若く健康な口腔内が維持されてこそ、老化を防ぎ、生活の質を向上させることができます。
現在の最前線の医療分野では、歯(口腔)と全身の関係が特に重要視されています。
噛む機能が衰えると脳の老化が進行するといわれ、また慢性化した歯周病は心臓疾患や動脈硬化を引き起こすという報告もあります。歯が健康であれば、 噛むことで顔の筋肉が鍛えられ、しわやたるみの防止にもつながります。
予防歯科
「痛くなったら治療する」のではなく 「予防のために歯科医院へ」
虫歯や歯周病が悪化してから歯医医院に行く……という方が多いようですが、予防のために歯医者にかかるのが本来はベターです。
予防歯科では、口腔内のチェック、虫歯・歯周病の検査、定期清掃、歯磨きや食生活の指導、唾液やかみ合わせの検査などを行います。
また予防歯科は、虫歯や歯周病などの予防だけが目的と考えられがちですが、最近では、単に虫歯や歯が疾患しないようにするというだけでなくて、病気の進行に応じた処置も含めて、口腔内全体の健康度を増進するということが目的とされています。
以前は、歯科臨床の場では治療での技術的及び材料面での向上が重視され、歯科的治療のみを目的とし修復で健康を取り戻そうとする傾向が強かったようですが、現在では、修復した部位の疾患の再発や、その他、口腔内の諸問題の予防とコントロールの必要性に目を配るようになってきています。
近年はこの分野の研究が進み、予防を基本とした歯科臨床が非常に有効だと認識されています。
PMTC
予防歯科先進国の北欧で開発された「プロフェッショナル・メカニカル・ティース・クリーニング」という、予防歯科の概念があります。
P:Professional 専門家(歯科医師・歯科衛生士)により
M:Mechanical 専門の機器を利用して
T:Tooth 歯を
C:Cleaning 磨き上げる
を意味しています。
歯周病予防・治療のためには清潔な口腔環境の維持が不可欠。しかし歯の汚れは毎日欠かさず歯磨きをしても、完璧にキレイにするのは難しいものです。
特に歯周ポケットと呼ばれる部分は、なかなか汚れが落としにくいのが現状です。そこで、PMTCでは専用の機械を使い、歯の表面に付着したヤニや茶渋などの着色や歯垢などを除去します。さらに歯周病の原因となる、歯周ポケット(歯と歯ぐきの境目の溝)のプラークや歯石も併せて取り除くことで、清潔な歯と歯茎を維持します。
音波クリーニング
スケーラーという、歯石をとる器具を用います。
特殊な超音波を放って、歯の表面にこびりついた歯垢、歯石などを素早く除去します。
ジェット式クリーニング
専用の歯面研磨装置で、ノズルから研磨剤をジェット噴射します。研磨剤は細かい粒子となって、歯の表面の頑固な汚れを取り除きます。タバコのヤニ、茶しぶ、コ-ヒ-などで着色した歯も、すぐにきれいになります。見た目が向上するだけでなく、歯の健康を害するあらゆる汚れを落とせます。
歯の裏側にたまった汚れや、歯と歯の間、歯と歯肉の境界付近に残る歯垢、ブラッシングでは落としきれない汚れ・ステイン(着色汚れ)を、専用の機器を使って除去します。
- クリーニング(PMTC)の効果
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- 歯質の強化
- 虫歯の予防
- 歯周病
- 歯肉炎の改善、予防
- 審美性の向上
- クリーニングで除去することができるもの
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- 歯石
- 歯垢の除去
- ステイン(着色)除去
- バイオフィルム(細菌性の有害膜)の除去
- 用語説明
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プラークとは?
いわゆる「歯垢(しこう)」のことで、非常に粘りが強いとされます。付着時間が長いと食事のたびに酸を作り、歯の表面を溶かします。 唾液の集まりにくいところを好み、歯の磨きにくいところに存在して骨を溶かす細胞を活性化させます。場合によっては歯や歯槽骨を溶かすこともあるようです。ステインとは?
プラークの一種で、比較的虫歯になりにくい歯面についている場合もあるが、虫歯や歯周病をひきおこすさまざまな細菌の塊で放置しておくと良くないものです。バイオフィルムとは?
虫歯、歯周病の原因となる細菌の作る膜で、虫歯菌を始めとする口の中の細菌が、糖類などからエネルギーをもらい、水に溶けない物質を作りあげてしまいます。
この状態になるとお薬や唾液はフィルムの中に入れず、歯の表面を溶かしていきます。
バイオフィルムとは、悪い細菌を守るバリアになっているのです。こうなると、歯ブラシではとれません。※治療した歯は虫歯に再度なる可能性も高く、不完全なブラッシングでは再発の可能性があります。治療した歯に対しても、その後のメンテナンスや正しいブラッシングの習得が不可欠なのです。
適切な口腔清掃をはじめとする、自己管理(セルフケア)能力を高めることも重要です。
虫歯になりやすい方の予防に 3DS
ミュースタンス連鎖菌は、バイオフィルムという細菌膜の上に形成されており、飲み薬・塗り薬が直接効かない環境をつくっています。
デンタル・ドラッグ・デリバリーシステム(Dental Drug Delivery System)=3DSは、歯原因菌であるミュータンス連鎖球菌を除菌し、薬の働きを最大限に発揮するよう工夫された方法です。具体的には、抗菌剤やフッ素化物塗布を投与します。お口のミュータンス菌の数値が高い「高ミュータンス菌症」の方などに対し、特に用いられます。
3DSの治療順序は以下の通りです。
まず唾液を採取し、細菌の検査をします。次に染色液を使い、歯面に強固に付着するバイオフィルムを染め出します。そうして歯をクリーニングし、バイオフォルムを除去します。
その後、歯科医院内で上下の歯型を取り、その方に合わせたマウストレー(カスタムトレー)を作ります。そのトレーの中に抗菌剤・フッ素ジェル・キシリトール粉末を混ぜた薬剤を入れて装着します。
5分間作用させ、化学的な除菌をします。
トレーと薬剤を持ち帰り、1日2回、朝夜のハミガキ後にそれぞれ5分間使用します。効果の持続期間は約6ヶ月間くらいのようです。
トレーは患者さまご自身での保管となります。患者様のリスクの高さに応じて、約4~6ヶ月の間隔で定期検査を行ない、PMTCなどのクリーニングでメンテナンスを継続します。
虫歯や歯周病にならない口腔環境を、目的としています。
口元からのアンチエイジング・ウエルエイジング
デトックス(メタルフリー)
デトックスとは「解毒」のことです。
かつて虫歯治療後の詰め物に、歯科用合金(銀歯)としてアマルガムという物質が使われていました。(現在ではほとんど使用されません)。これを体にやさしい材料の詰め物と、取り替えることです。
なぜならアマルガムは、唾液や食物の酸で腐食し続け、噛む時の摩擦により水銀を含む蒸気を発生し、微量ながら体内に毒素を蓄積させてしまうからです。
体内に蓄積された有害物質〈水銀〉は、不定愁訴や肌荒れなど、体にいろいろな悪影響を起こします。
そうならないためにも、歯科用合金(銀歯)にアマルガムが使われている場合、詰め替えは必須です。
有害物質がどれくらい体内にあるか調べる方法として、「毛髪検査」があります。
不要な重金属が一定量検出された場合、その原因を特定するために口腔内検査を受け、歯科用合金(銀歯)アマルガムがあるか調べましょう。
またドライマウスと診断された場合、有害物質により体内の活性酸素の産出が促進されている可能性が高いとされます。このケースも、歯の詰め物の診察を受けるべきです。
また最近は歯科医療技術の進歩により、ほぼすべての治療をメタルフリーで行うことができるようになっています。
口の中の金属は唾液、歯磨き、咀嚼(噛むこと)により、ごく微量ですが時間とともに溶け出しています。(この量は、唾液量や唾液のPH、噛む回数などにより個人差はあります)この溶け出した金属を自分の力で排出できなければ、蓄積が進み、体を汚染する可能性が考えられます。また金属アレルギーによって、何らかの障害が生じることもあります。
このような体に有害となる金属を取り除く治療が、デトックスです。
金属の詰め物・被せ物は、プラスチック系樹脂(保険適応)やセラミックに交換可能です。
歯科用口唇筋力固定装置を使用したリップストレッチ
歯科医が開発した「口唇ストレッチ専用器具」を装着し、口唇を鍛える方法です。
1日3回(1回3分)、器具を口にくわえ、上下左右に動かして、口唇をトレーニングします。
口輪筋や他の表情筋などの筋力を高めることで、口腔機能・摂食機能の改善を目指します。口腔に関わる健康の維持・向上が大きく期待できます。
口唇ストレッチ器具には数種類あり、個々に最適な物を選択できます。歯科医院では、継続使用のための指導や定期的チェックを行います。(なお、器具を使わない口輪筋ストレッチ指導を行う歯科医院もあるようです)
唇の力を強化して、正しい呼吸・免疫機能の向上を促進
吸気は鼻で行うのが基本です。通常の鼻呼吸では、鼻から入った空気は鼻毛や鼻粘膜でゴミや細菌を取り除かれ、適度な温度と湿度を与えられて肺へと入っていきます。
ところが、唇を閉じる力が弱いと口呼吸になりがちです。
口呼吸ではまず、口腔内が乾燥しやすくなります。
汚れた空気・乾燥した冷気が口から入ることで、口内炎や口臭、歯周病・前歯の色素沈着などのトラブルを誘発する場合があります。
口呼吸から鼻呼吸に改善することは、免疫力を向上させる働きもあるようです。
イビキが改善
くちびるの力を鍛えることで、舌の先が上顎の「口蓋」という部分に位置しやすくなります。
すると睡眠時に他の筋肉がゆるんでも、 舌根の沈下が防げるため、イビキが改善されるようです。
口からの刺激が脳神経に良い刺激を与える
口腔周辺の筋肉は、顔全体や首の筋肉とつながっています。唇を鍛えると、顔・首の各種筋肉のトレーニングにもなるようです。頬やあごまわりの筋肉が引き締り、健康面の向上はもちろんですが、見た目を向上させる効果もあるとされます。(輪郭がシャープになる、口角が上がる、唇の色がよくなる、小顔になる、など)
また、表情筋を動かことで血行がよくなり、多くの健康効果が期待できます。例えば皮膚の新陳代謝が上がり、美肌効果が期待できます。さらにはだ液も分泌されやすくなり、口腔環境が改善され、多くの疾患を防げます。(虫歯 、口臭、口内炎 、歯周病、のどの渇きなど)
自分のお口の中の状態を知る歯科ドック
歯科のトレンドは、早期発見・予防へと変わりつつあります。
近年日本でも関心の高まっている歯周病は、口の中の病気にとどまらず、全身的なリスク因子であると検証されてきました。
体全体の健康を考える上で、お口の健康は重要なポイントとなります。自分の口の中がどうなっているのか、知っておく必要は大いにあるでしょう。
歯科ドック(デンタルドック)はお口の中の健康診断で、健康を維持するためにも欠かせない検査です。「無料の歯科健診では物足りない!」「口の中の健康状態をもっと知りたい!」など、一歩進んだお口の健康を目指す方のために、最新の精密な検査ですみずみまでチェックいたします。
例)一般的な歯科ドックの主な流れ
問診 → 各種検査 → 診断後の説明 (カウンセリング) → 検査結果の報告・治療計画の相談/費用算出
例)各検査の種類
- ・レントゲン(X線)撮影
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歯や顎骨の健康状態、虫歯・歯周病、根管治療の良否判定、修復治療の適合精度の良否判定。
- ・口腔内カメラ撮影
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治療計画立案に重要な役割を果たすための口腔内の写真や歯の画像を記録。
- ・口腔内検査
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虫歯リスク検査。
詰め物の種類や適合状態の検査。
すべての歯の衛生状態(歯石や歯垢の付着)の検査。
舌や頬などの状態を検査。
歯周ポケット精密測定。(歯周病進行度の判定)
歯牙動揺度。(歯周疾患の進行度の測定) - ・咬合力テスト
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上下左右の奥歯の噛む力などの測定。
- ・口唇閉鎖力検査
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口腔内に関わりあるの筋肉の強さを判定。口呼吸の可能性などを診断。
- ・口臭検査
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口臭測定器により口臭の有無を数値で判定。
- ・歯の色彩測定
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歯の色(白さの度合い)を測定。
- ・口腔内の水分量などの検査
※歯科医院により実施されている検査は違う場合があります。
※当サイトでは、歯科医院・クリニックの監修のもと正確な情報を掲載するよう努めております。ですが、歯の痛みや症状につきましては個人差がございますので、歯に不調を感じられた方は歯科医院へ直接お問い合わせいただくようお願いいたします。
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