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基本情報

インプラント治療法の種類

近年インプラント治療の研究が進み、新しい手術方法が臨床でも実施されるようになっています。
ただし最新の治療法だからこそ、医療者の技術・経験が必要なため、多くの症例を積んだ医師を選ぶことが大切とされます。

抜歯即時インプラント

歯を抜いた場合、骨がある程度回復するまで待つため、約1~2ヶ月の期間を置いてからインプラント治療を行うとされています。
ただし、患者様の負担を軽減するため、抜歯と同時にインプラントを埋入する方法も開発されています。
それが「抜歯即時インプラント」です。

治療期間は多くが3~6ヶ月にまで短縮でき、骨吸収の抑制にもなります。症例によっては、インプラントと骨が結合するまでのあいだ仮歯を使うことも可能で、審美性の向上にもつながります。
ほとんどの場合は2次オペの必要がなく、通院回数も少なくなります。
さらには、歯根の形に近く、表面のネジ山の間隔が狭い、専用(テーパー状)のインプラントが開発されたことで、骨と密着しやすく作られているようです。
ただしこの治療は、主に事故や虫歯で歯を欠損した場合に適応が限られるとされています。 また、歯根周囲に感染がないなどの条件が必要となってきます。

オールオン4  All-On-4(オールオンフォー)

総入れ歯では、うまく噛むことができない、しゃべりづらい、違和感が生じるなど、多くの問題が生じます。
では代わりにインプラントを用いるとなると、どんな問題が生じるでしょうか?
まず長期間総入れ歯で過ごすと、顎の骨が吸収され痩せてしまうこともあります。


こうした症例はインプラント治療が適応できないので、その前段階として骨を造成する必要性があります。
また全ての歯を失っている場合は、約8~14本のインプラントを埋め込むのが一般的とされています。
これだけの本数では、当然ながら治療の費用・期間ともに多大な負担を強いられます。
入れ歯のかわりにインプラント治療をするというのは、想像以上にハードルが高いのです。

All-On-4(オールオンフォー)という治療法は、そうしたリスクを軽減するため、4本のインプラントのみを埋め込む方法です。インプラントで仮の歯がしっかり固定されるため、総入れ歯のように外れる心配もなく、天然の歯と同様の機能を取り戻すことができます。
現在総入れ歯の方、総入れ歯にしたくない方、歯を多数欠損している方、インプラント挿入のための骨が足りない方……こうした患者様に治療の道をひらく、最先端のインプラント治療法です。

この方法は、治療期間の短い点も大きなメリットです。
インプラントを埋め込んでからわずかな時間で歯が入り、その日から食事ができます。
インプラントの本数自体も少なく、仮歯装着までなら1日で済んでしまうのですから、患者様の負担が大きくなりません。

暫間インプラント

即時過重される小さな直径のインプラント体で、ミ二インプラントとも呼ばれます。
治療の後半で撤去される一時的なインプラントで、インプラント手術のその日から、食事をとれるように開発されました。
通常のインプラントは上部構造が取り付けられてから、初めてモノを食べることができます。
しかし通常のインプラント体と、この暫間インプラント体を同時に植立することで、その日からモノが食べられるようになるとされます。

無切開インプラント

通常のインプラントが切開施術をするのに対し、「無切開インプラント」は組織を切開・剥離せず、そのままインプラントを埋め込むことが可能です。従来の施術のような痛みや腫れがほとんどなく、治療時間も短いのが特長です。徐々に採用する歯科医院も増えてきているようです。
また手術にかかる費用も、従来の方法に比べて軽減されることがあります。

無切開法によるインプラント植立手術

歯ぐきを切開せず、歯ぐきの上から直接インプラトを植立します。この方法では、より正確な骨の診断が必要になります。
そのためCTスキャンなどの検査で顎の精密な撮影を行い、立体的な診断計画を立てる必要があります。
手術を行なう歯の部位、関係する骨の形状や骨密度などを、歯科医師が十分に把握し、術前のシミュレーションを行うようです。

GBR法(骨再生誘導法)

GBR法とはインプラントに必要な骨の幅・高さがない時に、骨を再生させる方法です。骨の不足部分に膜を用いて、骨を作るスペースを用意します。その中へ骨の素になるものを詰めて、骨の再生を促す治療法です。
しかし、口腔状態の適応条件があり、埋入するインプラントの高さが約10mm以上の骨と、インプラントの周囲に約1mm以上の骨が必要とされます。
これまで骨不足のためにインプラントを諦めていた方にも、場合によっては治療の道をひらくことができます。
また、適切な状態の骨にインプラントを埋入するので、インプラントの長期安定が望めるとされています。
その術式としては2つの方法があります。

GBR法(骨再生誘導法)治療の流れ

1.インプラント埋入前に行うGBR法

インプラントの前準備としての方法で、歯肉の中に骨の再生を促す特殊な膜を入れます。
骨状態により異なりますが、 4~8ヶ月のあいだ骨の再生を待ちます。

骨が適切に再生したのを確認し、初めてインプラントの植立を行います。この方法は治療期間が長くなりますが、完成は非常に安定度が高いものになります。

さらに、インプラントを行うには大幅に骨が不足している箇所に、骨移植(ボーンクラフト)を行います。
歯槽骨の吸収が見られる部位に、移植骨のブロックを移植し、周囲の隙間に細かく粉砕した自家骨または骨補填材を詰めます。

  • 骨移植のブロックは、動かないようにスクリューで固定します。
  • スクリューはインプラント体と同じく、チタンを使用します。
  • 十分な高さ・幅が増生されてから、インプラント治療に取りかかります。

正常な歯周組織は、歯根の周囲を歯槽骨が覆っています。
歯槽骨の骨量が不十分だと、土台に出来ないのはもちろん、インプラントの表面が大きく露出してしまうため、インプラントの埋入が不可能となります。

このための治療は以下の通りです。
歯槽骨の必要な部分に移植骨のブロックをピンで固定し、周囲の隙間には小さい骨を詰めます。
(ピンはインプラントと同じチタン性です)
骨移植後4~8ヶ月間、骨が再生するのを待ちます。再生後、ピンを除去してからインプラントを埋入します。
ここからは通常のインプラントと同様、6週~12週後に土台(アバットメント)を装着し、仮歯で噛むことができるようになりす。

2.インプラント埋入と同時に行うGBR法

インプラント治療を行うには、わずかに骨幅が不足している、そうした場合に行う方法です。
インプラントの植立と同時に、歯肉の中に特殊な膜(骨の再生を促すもの)を入れます。
3~6ヶ月後に膜を除去し、あとは通常と同じインプラント治療の手順を踏みます。

※人工膜を使用すると膜の内側で骨が再生し、骨の表面が露出しなくなります。
このように歯肉の中に人工膜を使用し膜の内側で骨が再生するのを3~6ヶ月間待ちます。
インプラントの周囲に骨が再生され冠を作成できます。

サイナスリフト

「上顎洞底挙上術」とも呼ばれます。上顎(上のあご)の内部は、「上顎洞」と呼ばれる大きな空洞が存在していますが、この空洞はいろんなきっかけで拡大する傾向があるとされます。
例えば歯を喪失した場合に、サイナスと呼ばれる上顎骨の空洞が拡大します。
また歯が喪失すると歯槽骨の吸収が進行し、上顎(上の顎)では、歯槽骨側と上顎洞側の両方向からの骨吸収が進行するケースもあります。
「上顎洞」のもたらすこうした事態を防ぐため、インプラントでも対処法が考えられています。
広がってきた上顎洞に移植骨や骨補填材、最近ではインプラント本体の一部をも挿入して、上顎洞の底部を押し上げる技術が開発されているのです。
サイナスリフト法を用いれば、骨の高さ・厚みを増大させ、10数ミリのインプラントを埋入することが可能です。

ソケットリフト(オステオトーム)

ソケットリフト法とは、上顎の骨の再生手術を行うものです。上顎洞底までの骨の厚みが足りず、インプラントを埋入できないといった、難症例のケースで選択されます。ただしそれでも骨の厚みがあるていど確保された場合に限られているようで、応用範囲は狭くなります。
方法は、特殊な器具を用いて上顎洞底部を押し上げ、押し上げた部分に骨補填材を填入します。骨の密度が高まるので、歯槽骨の高さが確保されます。
サイナスリフトは空洞が1~3mmで行うのに対して、ソケットリフトは3~7mmに対して行います。インプラントを埋入する部分(歯槽頂)から押し上げるので、傷口が小さくて済みます。術後の腫れもほとんどなく、入院の必要もありません。
よって(適用可能な症例は限られるものの)、患者様への肉体的負担はサイナスリフトより少ないとされます。

インプラント(アンカー)矯正

従来の矯正治療に、固定源としてインプラントを併用する治療法です。
歯列矯正は、歯を並べるスペースの確保のため、歯を抜く場合が多くあります。また顎の骨の手術が必要なこともあります。
従来の歯列矯正が奥歯を固定源として歯を並べるため、歯に対してかける力の方向が限定されていしまいます。
一方、インプラントアンカー矯正は、その固定源を歯に求めずインプラントに求めます。そのため自由な方向に力を発揮させることが可能とされています。
方法は、歯茎に小さなネジのような装置を歯茎に直接埋め込んで歯を動かします。埋め込みは(麻酔を含めて)約数十分で完了するとされます。
矯正による不正咬合の改善はもちろん、インプラントによって咬合力も強化されるとされています。
また奥歯を喪失している場合でも、インプラント矯正で治療可能になる場合もあるとされています。
またインプラントアンカーの素材はチタン性で、生体親和性は極めて高いものです。
形状は2種類で、奥歯に適用するプレート式のインプラントと、前歯部に適用するねじ式のインプラントがあります。

インプラント矯正の特徴
  • 歯を抜かずに矯正できる。(症例により不適応)
  • 口元の審美的な改善。
  • 通常の矯正で手術が必要な場合、その必要がなくなることがある(症例による)
  • 矯正治療のシステムをシンプルにする。
  • 骨に埋まった歯を外に出すのに有効。
  • 矯正期間が短縮される。
適応症状
  • ガーミースマイル
    歯茎の幅が広く、歯が小さく見える。
  • 開口
    奥歯のみが接触していて前歯は噛んでいない。

スクリュータイプ

小さなチタン製のスクリューを顎骨に埋め、歯を引っ張り動かすためのものです。シンプルな小型のインプラントを使用し、自由な方向に力を入れることが可能です。
インプラントアンカーの併用で、奥歯や顎外固定装置に頼らなくても、安心かつ確実な矯正力を得る事が出来ます。また埋入手術そのものも、腫れなどの症状はあまり出ないとされているようです。
小さなインプラントのため、埋入部位は歯と歯の間です。そのため、あまり大きな力をかけることができないこともあるようです。よって、多くの歯を一度に移動させるのは無理なケースもあります。

プレートタイプ

プレートタイプは大きなインプラントなため、スクリュータイプよりも多くの歯を一度に移動できます。しかし、術後に腫れが大きくなるのがデメリットです。

※上記のすべてのインプラント治療は、口腔内の状態によって適さない場合もあります。専門医へご相談ください。

口元からのウェルエイジング/アンチエイジング 

健康な口元を手に入れることで、気持ちも若々しくなります。
口腔内・口元の健康は、心身の健康に深く関わっているとされています。
歯は生活の必要不可欠な要素です。美しい表情や口元は、相手に好印象を与えます。また正常な咬合でスムーズに物が噛めれば、より食生活を楽しむこともできます。


健康な歯でよく噛めれば、胃や腸に負担をかけずに栄養が取れます。また、歯並びは発音にも関係しています。歯がそろっているとはっきり発音ができます。
口臭がないこと、唾液の分泌が多いことも、健康で若々しい口元を作る絶対条件です。
機能的なバランスが良くなると、見た目の印象にも好印象を与えることがあります。
若く健康な口元のためには、自分の歯の現状を知ること、そして自分に合った治療を選択する必要があるのではないでしょうか。
歯を大切に維持することは、口腔内さらには全身のアンチエイジングにつながります。
インプラント治療もアンチエイジングに深く関連しているのです。口腔の機能や美容を維持し、 個人のライフスタイルや生活を豊かにするものでもあります。


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